大阪市M邸 3階リビングの家

大阪市M邸 3階リビングの家

2005.10竣工

大阪市内に設計した全面をアルミルーバーで覆われた住宅です。

商店街の一部に面し、尚且つそちらが南側という敷地条件。

人通りの多い面に開放するのは、視線的にも心理的にも憚られる。でも、折角の南からの陽射しは取り入れたい。

そんな葛藤の末辿りついたカタチがコレでした。

3階リビングにはサンサンと太陽光が射し込み、窓を開放してもまったくプライバシーが侵される心配はありません。それは、全面のルーバーだけでなく、深い懐を持ったテラスが中間に媒介しているからです。

そしてルーバーの両サイドには、新宿都庁の外壁にも使われている石状吹付けを施しています。これはALC版という汎用品を用いつつも、ファサードの独自性を持たせることを意図しています。まあ勿論、経年劣化に対応する意味も含まれていますが。

内部での試みは、強化ガラス床・化粧ルーバー天井・月とススキの風景をイメージした障子のデザイン・ステンレスで囲われたキッチン・スクリーンとプロジェクターによるリビングシアターなどなど数多くあります。

そしてそれらが、和でもなく洋でもない空間に統合されています。

    敷地面積: 82.27㎡(24.89坪)
    延床面積:166.86㎡(50.48坪)
    構造規模:地上3階/鉄骨造
    構造設計:高畑建築構造設計事務所
    施工会社:株式会社杉建設